🤝人と向き合い、自分も成長していく
前編では「未来を選び直す力」や「価値観ワーク」など、コーチングの土台となる考え方を紹介しました。
そしていよいよ今回は、実際にコーチングをどう進めるのかに迫ります。
- どのようにして安心できる関係を築くのか
- どんな質問をすれば、相手の可能性が開かれるのか
- 沈黙の時間をどう扱えばよいのか
こうした実践的な要素が、本書の第2部・第3部にはぎっしり詰まっています。
読めば「コーチングってこうやってやるんだ」とイメージできる内容ばかり。
✍️ この記事では、その中から特に印象に残った学びを整理してお届けします。
🌟 1. 安心できる関係をつくる
コーチングは「心理的安全性」がなければ始まりません。
- 無駄に思えることでも受容される場
- 安心して挑戦できる空気
- アドラー心理学の「人は仲間である」という視点
👉 安心できる雰囲気をこちらが差し出すと、相手も自然に心を開いてくれます。
🌟 2. 横の関係と課題の分離
コーチとクライアントは上下関係ではなく 横の関係。
課題の解決はコーチの仕事ではなく、相手自身が担うものです。
👉 教員として「答えを与えたくなる」というのは、覚えておきたいと思いました。
大切なのは「相手が自分で答えを見つける」こと!
🌟 3. 傾聴と沈黙の力
- レベル1:内的傾聴(自分に意識が向いている)
- レベル2:集中的傾聴(相手の言葉・感情に集中)
- レベル3:全方位的傾聴(場の空気を聴く)
そして沈黙は「停滞」ではなく「探索の時間」。
👉 相手が考えているときに待てるかどうかで、対話の深さは大きく変わると学びました。
🌟 4. 幹となる13の質問
本書の核となるのが「幹となる13の質問」。
相手が自分と深く対話し、行動につなげるための道しるべです。
- テーマの確認:「今回は何について話したいですか?」
👉 まずはテーマを相手に決めてもらう段階で、すでに自己決定が始まっています。 - 今の問題が解決した状態を思い描く:「今の状態がどうなることを望んでいる?」
👉 問題を深掘りするのではなく、解決後の姿をイメージしてもらう。 - 理想の姿を思い描く:「その先であなたが本当に望んでいるものは何ですか?」
👉 さらに深く理想の自分を描くことでエネルギーが湧いてきます。 - ゴールの明確化:「では、まずはどうなることを目指すのがよいですか?」
- 現状の確認:「ゴール達成に向けて、すでにできていることは何ですか?」
- 課題の確認:「ゴールと現状の間には、どんなギャップがありますか?」
- 選択肢を広げる:「ゴール達成に向けて、なにができますか?」
👉 旅の計画と同じで「あれもできる」「これもある」と広げるとワクワクします。 - 最初の行動の決定:「具体的にはまず何から始めますか?」
👉 行動は小さくてもOK。「まずは調べてみる」からでも大きな一歩。 - 障害の特定:「ゴールに向かう途中で起こりそうな障害にはどんなものがある?」
- 対策の決定:「その障害が起こった場合には、どのように対応をする?」
👉 旅でも同じ。「船酔いしやすい」と分かれば事前に準備ができます。 - 行動後の振り返り:「実際にどんなことをしてみた?」
- 結果の確認:「行動したことで何が起こった?」
- 次の行動の決定:「それでは次はどんなことをしてみますか?」
👉 この流れを追うと、自然に未来が描けていきます。特に「障害を想定→対策を考える」部分は、まさに旅の計画そのものでした。
🌟 確認の質問で深める
13の質問を幹にしながら、さらに「つまり?」「ほかには?」「どういうこと?」と確認し、相手の意識を深めていきます。答えはすべてクライアントの中にあり、コーチはそれを引き出す手助けをするだけ。
👉「人の可能性を信じて待つことこそ、最大の支援なのかもしれない」と感じました。
🌟 5. コーチとしての在り方
第3部では、コーチ自身の成長についても語られていました。
- フィードバックを受ける
- 仲間と学び合う
- 自分もコーチングを受けて人生を整える
さらに大切なのは。アドラーが唱える「3つの勇気」。
- 不完全である勇気
- 失敗する勇気
- 過ちを認める勇気
👉 この3つの勇気は、コーチングだけでなく、旅や人生そのものに通じる大切な指針だと思いました。また、要所要所でアドラーが登場してくるので、「嫌われる勇気」は、もう1回読んでおきましょう!
✍️ 後編まとめ
- コーチングは「心理的安全性」から始まる
- 答えは相手の中にある。横の関係が基本
- 傾聴と沈黙が相手の可能性を開く
- 幹となる13の質問が未来を描く道しるべ
- コーチもまた勇気を持って成長していく
🌍 世界一周に出る私にとっても、この学びは旅そのものとつながっています。
「あなたはどんな未来を望んでいる?」──そんな問いを旅先で交わすことができたら、最高の交流になるはずです。
そして改めて感じるのは、コーチングは“特別な技術”ではなく、誰もが持っている対話の力を磨くだけで実践できるということ。相手を信じて待ち、問いかけを重ね、共に未来を思い描く。
そんなシンプルな営みが、人を大きく変えていくんだと思いました。
✨ コーチングを学ぶことは、他者を支えるだけでなく、自分自身をより自由にしていく旅でもあります。
読んでくださった方が「ちょっと試してみようかな」と感じていただけたらうれしいです。
前編はこちらです。こちらも読んでいただけるとうれしいです。

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