『コーチング脳のつくり方』を読んでみた!【後編】〜幹となる13の質問と傾聴の力〜

目次

🤝人と向き合い、自分も成長していく

前編では「未来を選び直す力」や「価値観ワーク」など、コーチングの土台となる考え方を紹介しました。


そしていよいよ今回は、実際にコーチングをどう進めるのかに迫ります。

  • どのようにして安心できる関係を築くのか
  • どんな質問をすれば、相手の可能性が開かれるのか
  • 沈黙の時間をどう扱えばよいのか

こうした実践的な要素が、本書の第2部・第3部にはぎっしり詰まっています。
読めば「コーチングってこうやってやるんだ」とイメージできる内容ばかり。

✍️ この記事では、その中から特に印象に残った学びを整理してお届けします。

🌟 1. 安心できる関係をつくる

コーチングは「心理的安全性」がなければ始まりません。

  • 無駄に思えることでも受容される場
  • 安心して挑戦できる空気
  • アドラー心理学の「人は仲間である」という視点

👉 安心できる雰囲気をこちらが差し出すと、相手も自然に心を開いてくれます。

🌟 2. 横の関係と課題の分離

コーチとクライアントは上下関係ではなく 横の関係
課題の解決はコーチの仕事ではなく、相手自身が担うものです。

👉 教員として「答えを与えたくなる」というのは、覚えておきたいと思いました。
大切なのは「相手が自分で答えを見つける」こと!

🌟 3. 傾聴と沈黙の力

  • レベル1:内的傾聴(自分に意識が向いている)
  • レベル2:集中的傾聴(相手の言葉・感情に集中)
  • レベル3:全方位的傾聴(場の空気を聴く)

そして沈黙は「停滞」ではなく「探索の時間」。
👉 相手が考えているときに待てるかどうかで、対話の深さは大きく変わると学びました。

🌟 4. 幹となる13の質問

本書の核となるのが「幹となる13の質問」。
相手が自分と深く対話し、行動につなげるための道しるべです。

  1. テーマの確認:「今回は何について話したいですか?」
    👉 まずはテーマを相手に決めてもらう段階で、すでに自己決定が始まっています。
  2. 今の問題が解決した状態を思い描く:「今の状態がどうなることを望んでいる?」
    👉 問題を深掘りするのではなく、解決後の姿をイメージしてもらう。
  3. 理想の姿を思い描く:「その先であなたが本当に望んでいるものは何ですか?」
    👉 さらに深く理想の自分を描くことでエネルギーが湧いてきます。
  4. ゴールの明確化:「では、まずはどうなることを目指すのがよいですか?」
  5. 現状の確認:「ゴール達成に向けて、すでにできていることは何ですか?」
  6. 課題の確認:「ゴールと現状の間には、どんなギャップがありますか?」
  7. 選択肢を広げる:「ゴール達成に向けて、なにができますか?」
    👉 旅の計画と同じで「あれもできる」「これもある」と広げるとワクワクします。
  8. 最初の行動の決定:「具体的にはまず何から始めますか?」
    👉 行動は小さくてもOK。「まずは調べてみる」からでも大きな一歩。
  9. 障害の特定:「ゴールに向かう途中で起こりそうな障害にはどんなものがある?」
  10. 対策の決定:「その障害が起こった場合には、どのように対応をする?」
    👉 旅でも同じ。「船酔いしやすい」と分かれば事前に準備ができます。
  11. 行動後の振り返り:「実際にどんなことをしてみた?」
  12. 結果の確認:「行動したことで何が起こった?」
  13. 次の行動の決定:「それでは次はどんなことをしてみますか?」

👉 この流れを追うと、自然に未来が描けていきます。特に「障害を想定→対策を考える」部分は、まさに旅の計画そのものでした。

🌟 確認の質問で深める

13の質問を幹にしながら、さらに「つまり?」「ほかには?」「どういうこと?」と確認し、相手の意識を深めていきます。答えはすべてクライアントの中にあり、コーチはそれを引き出す手助けをするだけ。

👉「人の可能性を信じて待つことこそ、最大の支援なのかもしれない」と感じました。

🌟 5. コーチとしての在り方

第3部では、コーチ自身の成長についても語られていました。

  • フィードバックを受ける
  • 仲間と学び合う
  • 自分もコーチングを受けて人生を整える

さらに大切なのは。アドラーが唱える「3つの勇気」。

  1. 不完全である勇気
  2. 失敗する勇気
  3. 過ちを認める勇気

👉 この3つの勇気は、コーチングだけでなく、旅や人生そのものに通じる大切な指針だと思いました。また、要所要所でアドラーが登場してくるので、「嫌われる勇気」は、もう1回読んでおきましょう!

✍️ 後編まとめ

  • コーチングは「心理的安全性」から始まる
  • 答えは相手の中にある。横の関係が基本
  • 傾聴と沈黙が相手の可能性を開く
  • 幹となる13の質問が未来を描く道しるべ
  • コーチもまた勇気を持って成長していく

🌍 世界一周に出る私にとっても、この学びは旅そのものとつながっています。
あなたはどんな未来を望んでいる?」──そんな問いを旅先で交わすことができたら、最高の交流になるはずです。

そして改めて感じるのは、コーチングは“特別な技術”ではなく、誰もが持っている対話の力を磨くだけで実践できるということ。相手を信じて待ち、問いかけを重ね、共に未来を思い描く。
そんなシンプルな営みが、人を大きく変えていくんだと思いました。

✨ コーチングを学ぶことは、他者を支えるだけでなく、自分自身をより自由にしていく旅でもあります。
読んでくださった方が「ちょっと試してみようかな」と感じていただけたらうれしいです。

前編はこちらです。こちらも読んでいただけるとうれしいです。

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この記事を書いた人

小学生の2児の父。学生時代に東南アジアを旅したことがきっかけで、高校で15年ほど地理を教えています。地理学が生活に役立つことを発信してみようとブログを始めました。世界を旅しながら素材を集めてオリジナルの教科書を作ってみたいと思いつつ今日に至っています。

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